上程とは?「上程された」の意味・上申との違いをわかりやすく解説

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上程は議案を本会議の正式な議題として扱う段階 身近な疑問
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上程とは?意味をわかりやすく解説

上程と提出・付託などの違いと採決までの流れ

議会のニュースや議事録を見ていると、「議案を上程する」「法案が上程された」といった表現を目にすることがあります。

「上程」は日常生活ではあまり使われない言葉ですが、意味そのものはそれほど難しくありません。

上程とは、議案などを本会議の議題として正式に取り扱い、審議の対象とすることです。

自治体の議会用語集でも、「議事日程に組み入れて議題とし、審議の対象とすること」などと説明されています。つまり、議案が提出されただけではなく、実際の会議で議題として扱われる段階に入った状態が「上程」です。

ニュースで「○○案が議会に上程された」と聞いた場合には、「その案が正式な議題として取り扱われることになった」と考えると理解しやすいでしょう。

ただし、上程されたからといって、その議案の内容が決定したわけではありません。上程後には質疑や委員会での審査、討論、採決などが行われ、そこで議会としての結論が出されます。

上程の意味

「上程(じょうてい)」とは、本会議で案件を議題として取り扱うことをいいます。

たとえば、市長から条例改正案や予算案が提出されたとしても、それだけで議会の意思が決まるわけではありません。

議案が本会議の議題として取り扱われ、議員がその内容について審議できる状態になって初めて、「上程された」と表現されます。

三重県議会や大分県議会の用語解説では、議題とする際には議事日程に従って、議長がその案件を議題とする旨を宣告すると説明されています。

簡単にまとめると、

提出=議案を議会へ出すこと

上程=その議案を本会議の議題として扱うこと

と考えると違いが分かりやすくなります。

「上程された」とはどういう状態?

「上程された」という表現は、その案件が正式に本会議の議題として取り扱われる段階に入ったことを意味します。

たとえば、

「条例改正案が議会に上程された」

というニュースがあった場合、

「条例改正が決まった」

という意味ではありません。

正確には、

「条例改正案が議会の議題となり、審議の対象になった」

という段階です。

その後の審議や採決によって、可決・否決などの結論が決まります。

したがって、「上程された」と「可決された」はまったく同じ意味ではありません。

どのような案件が上程されるのか

議会ではさまざまな案件が取り扱われます。

代表的なものとしては、

  • 条例の制定・改正・廃止に関する議案
  • 予算や補正予算に関する議案
  • 契約に関する議案
  • 人事案件
  • 意見書や決議など

が挙げられます。

地方議会では、条例案について自治体の長だけでなく、一定の要件のもとで議員や委員会にも提案権があります。

どの案件がどのような手順で扱われるかは議会や議案の種類によって異なりますが、本会議で議題として取り扱われることが「上程」です。

「上程する」の使い方と例文

「上程」は、一般的に「上程する」「上程される」という形で使われます。

たとえば、次のような使い方があります。

  • 「市長が提出した補正予算案が本会議に上程された」
  • 「条例改正案を次回の議会に上程する」
  • 「議案が上程された後、担当者から内容の説明が行われた」
  • 「株主総会で取締役選任の議案が上程された」

最後の例のように、「上程」は議会だけでなく、株主総会などの会議体でも使われます。

「会議の正式な議題として取り上げる」というイメージを持っておくと使い方を理解しやすくなります。

上程・上申・提出・付議・付託の違い

「上程」を調べていると、「上申」「提出」「付議」「付託」といった似た言葉も出てきます。

どれも何かを議論したり判断したりする場面で使われるため混同しやすいのですが、意味はそれぞれ異なります。

特に「上程」と「提出」は同じ意味だと思われやすいため、違いを理解しておくことが重要です。

上程と上申の違い

「上程」と「上申」は、文字が似ていますが意味は異なります。

上程は、議案などを会議の議題として取り扱うことです。

一方、上申は一般的に、部下や下位の機関などから、上司や上位の機関へ意見・事情・要望などを申し述べることを指します。

つまり、

上程=会議の場で議題として扱う

上申=上の立場の人や機関へ意見などを申し述べる

という違いがあります。

たとえば、

「条例改正案を議会に上程する」

という使い方は自然ですが、

「条例改正案を議会に上申する」

とすると意味が変わってしまいます。

逆に、

「担当者が上司に改善案を上申する」

という場合は、会議の正式な議題とするという意味ではありません。

上程と提出の違い

「上程」と特に混同されやすいのが「提出」です。

提出とは、議案や書類などを所定の相手や機関に差し出すことです。

一方、上程は、提出された議案などを本会議の議題として取り扱うことをいいます。

たとえば、

「議案を提出する」

↓

「本会議で議案を上程する」

というように、一般的には別の段階として考えます。

つまり、

提出しただけでは、必ずしも「上程した」とは限りません。

この違いを理解しておけば、ニュースや議事録の内容もかなり読みやすくなります。

上程と付議の違い

「付議(ふぎ)」とは、案件を議会などの審議に付すことを意味します。

「上程」と意味が近い言葉ですが、議会用語として見ると、

上程=本会議で議題として取り扱うこと

付議=案件を審議の対象にすること

という違いがあります。

そのため、「提出→上程→付議」という単純な順番として覚えるよりも、付議は議会の審議に付すことを広く表す言葉で、上程は本会議で議題として取り扱う場面を表す言葉と理解するほうが正確です。

上程と付託の違い

「付託(ふたく)」とは、本会議で扱われている議案などについて、さらに詳しく調べるために委員会へ審査を任せることです。

したがって、

上程=本会議の議題として扱う

付託=詳しい審査を委員会に任せる

という違いがあります。

上程された議案の中には、その後、委員会へ付託されて詳しく審査されるものがあります。

上程・上申・提出・付議・付託を一覧表で比較

用語 意味 イメージ
上程 本会議で議題として取り扱う 会議の正式な議題にする
上申 上位者・上位機関へ意見などを申し述べる 下から上へ伝える
提出 議案・書類などを差し出す まず案を出す
付議 案件を審議に付す 審議の対象にする
付託 委員会などへ審査を任せる 詳しい検討を任せる

特に重要なのは、「提出」と「上程」、「上程」と「付託」を同じものとして考えないことです。

ニュースで議会の流れを確認するときにも、この区別を知っておくと状況を理解しやすくなります。

上程と上申を間違えない覚え方

上程と上申を簡単に覚えるなら、

上程=議題として「テーブルに載せる」

上申=「上」に申し述べる

とイメージすると分かりやすいでしょう。

「上程」は会議の議題、「上申」は上下関係のある組織の中での報告や申し出、と覚えておけば混同しにくくなります。

上程から採決までの流れ

上程は、それだけで議案の結論が決まる手続きではありません。

議案は、提出されてから上程され、その後の審議を経て最終的な結論に至ります。

一般的な流れを簡単に表すと、

議案の提出 → 本会議での上程 → 説明・質疑 → 委員会での審査 → 本会議での討論・採決

という形になります。

ただし、議案の種類や議会の運営方法によって手続きは異なり、すべての議案が必ず同じ順番になるわけではありません。

議案が提出される

まず、議会で審議してもらうための議案が提出されます。

地方議会の場合、条例案などについては自治体の長のほか、一定の要件のもとで議員や委員会から提出されることがあります。

この段階はあくまで「議案が出された」段階です。

提出されたという事実と、本会議で議題として扱われる「上程」は区別して考えます。

本会議で上程される

議事日程に沿って案件が本会議の議題となると、上程された状態になります。

議長が案件を議題とする旨を宣告することによって、本会議で正式に議題として扱われます。

ここから議案についての本格的な審議が進んでいきます。

議案の説明と質疑が行われる

上程された議案については、その内容や提案理由などが説明されます。

その後、議員は議案の内容について疑問点をただす「質疑」を行います。

ここで議案の目的や具体的な内容、予算への影響などが確認されます。

委員会へ付託される

議案によっては、本会議での質疑後、常任委員会などへ付託されます。

委員会では、本会議より詳しく内容を検討し、議案について審査を行います。

議会用語では、本会議で行う一連の議論を「審議」、委員会で詳しく検討して結論を出す過程を「審査」と区別することがあります。

本会議で討論・採決される

委員会で審査された議案は、必要な手続きを経て本会議で最終的な判断が行われます。

採決の前には、議員が議案への賛成・反対の意見を述べる「討論」が行われる場合があります。

その後、議長が議員の賛否を確認する「採決」が行われ、議会としての意思が決定されます。

議会における上程の実務

上程に関わる議会の役割と可決との違い

「上程」の意味をさらに理解するには、議会の中で誰がどのような役割を果たしているのかを知っておくと分かりやすくなります。

議案を提出する人、議事を進行する議長、詳しい審査を行う委員会など、それぞれの役割によって議会の手続きが進められています。

誰が議案を提出するのか

地方議会で扱われる議案には、自治体の長から提出されるものと、議員などから提出されるものがあります。

たとえば条例案については、自治体の長だけでなく、要件を満たした議員や委員会から提出される場合があります。

一方、「誰が上程するのか」という点については、議案を提出することと、本会議で議題として取り扱うことを分けて考える必要があります。

本会議では、議事日程に沿って議長が案件を議題とする旨を宣告する形で進行します。

議長は上程で何をするのか

議長は、本会議の議事を進行する重要な役割を持っています。

上程の場面では、議事日程に従って対象となる案件を議題として宣告します。

その後も、発言を許可したり、質疑や討論を整理したり、採決を行ったりしながら本会議を進行します。

そのため、「議案を提出する人」と「会議で議題として取り扱う進行役」は同じとは限りません。

委員会・常任委員会では何をするのか

議会では、すべての内容を本会議だけで細かく検討するわけではありません。

議案によっては常任委員会や特別委員会などに付託され、より詳しい審査が行われます。

常任委員会は、所管する分野について議案の審査や調査を行う議会内部の機関です。

たとえば、福祉、教育、産業、建設など、議会ごとに設けられた委員会が専門的な観点から議案を確認します。

上程後に行われる質疑・修正・意見表明

上程後は、議員による質疑を通じて議案の内容が確認されます。

また、制度上可能な範囲で修正案が提出されたり、採決前の討論で賛成・反対の意見が示されたりすることもあります。

重要なのは、上程は結論ではなく、議案について議会で審議するための段階だということです。

上程から採決までの過程を知っておけば、議会報道で「上程」「質疑」「付託」「採決」という言葉が出てきても、それぞれがどの段階なのか理解しやすくなります。

議会以外でも「上程」は使われる?

「上程」は議会用語という印象が強い言葉ですが、議会だけで使用されるとは限りません。

株主総会や取締役会など、一定の手続きに従って議案を審議・決議する会議でも「議案を上程する」という表現が使われます。

会議や組織で使われる「上程」

株主総会では、役員の選任や定款変更などの議案を審議する際に「上程」という言葉が使われることがあります。

この場合も基本的な考え方は同じで、

議案を会議の正式な審議対象として取り扱う

という意味です。

ビジネスで使う場合の注意点

会社では「上程」という言葉が使われることがありますが、一般的な社内資料や上司への提案まで何でも「上程」と呼ぶわけではありません。

単に上司へ資料を提出するだけなら、「提出」「申請」「提案」といった言葉のほうが適切なケースも多くあります。

正式な会議体で議案として審議してもらう場面であれば、「取締役会に上程する」のような表現が自然です。

「上の人に見せる=上程」と覚えてしまうと「上申」などと混同しやすいため注意しましょう。

上程についてよくある質問

ここでは、「上程とは何か」を調べていると疑問になりやすいポイントを整理します。

上程されたら必ず可決される?

いいえ。

上程されたことと、可決されたことは別です。

上程は議案を本会議の議題として取り扱うことです。

その後、質疑や委員会審査、討論、採決などを経て、議会としての判断が示されます。

したがって、上程された議案が否決されることもあります。

上程と可決は同じ意味?

同じ意味ではありません。

上程は「議題として扱うこと」。

可決は「議案について賛成の意思決定がなされたこと」です。

順番として考えると、

上程 → 審議 → 採決 → 可決または否決

というイメージです。

「法案が上程された」というニュースを見ても、それだけで内容が成立したと判断しないようにしましょう。

上程されなかった議案はどうなる?

提出された案件がどのように扱われるかは、議会の規則や案件の性質、会期などによって異なります。

そのため、「提出された議案は必ず同じ時点で上程される」とは限りません。

ニュースなどで状況を確認するときは、「提出」「上程」「可決」といった言葉をそれぞれ区別して見ることが重要です。

上程と審議の違いは?

上程は、案件を本会議の議題として取り扱うことです。

一方、審議とは、その案件について説明を聞き、質疑や討論を行い、最終的に表決するといった一連の過程を指します。

つまり、

上程=審議を始められる議題にすること

審議=その議題について実際に検討し、判断していく過程

という違いです。

ニュースで「法案が上程された」とはどういう意味?

「法案が上程された」という表現は、簡単に言えば、

「その法案が正式な議題として取り扱われる段階に入った」

という意味です。

まだ法律として成立したという意味ではありません。

この後の審議や採決などを経て、その法案についての結論が決まっていきます。

上程の英語表現

上程と提出・付託・可決の違いと英語表現

「上程」は、日本語の議会用語を英語へ単純に一語で置き換えられるとは限りません。

場面によって表現を使い分ける必要があります。

上程を英語で表現すると?

法案を提出する場面では「introduction of a bill」などの表現が使われます。

ただし、日本語の「上程」には「正式な議題として取り扱う」という意味が含まれるため、文脈によっては「put an item on the agenda」「bring a proposal before a meeting」など、議題に載せることを表す言い方のほうが意味に近い場合もあります。

そのため、英語に訳す際は、

「議案を提出したことを言いたいのか」

「会議の議題として取り上げたことを言いたいのか」

を区別することが重要です。

海外の議会制度との違い

各国の議会には、日本と同様に法案を提出し、議題として扱い、審議や採決を行う手続きがあります。

ただし、議会制度や法案の審議手順は国によって異なるため、日本の「上程」という言葉をそのまま海外制度の特定の手続きと同一視することはできません。

海外のニュースを読む場合も、「提出」「審議開始」「採決」といった各段階を確認すると理解しやすくなります。

まとめ|上程とは議案を正式な議題として扱うための手続き

「上程」とは、議案などを本会議の議題として正式に取り扱い、審議の対象とすることです。

特に覚えておきたいのは、

提出=議案を出すこと

上程=本会議の議題として扱うこと

付託=委員会などへ詳しい審査を任せること

という違いです。

また、「上申」は上位者や上位機関へ意見などを申し述べることなので、「上程」とは用途が異なります。

そして最も重要なのが、「上程された=可決された」ではないという点です。

議案は上程された後、質疑や委員会での審査、討論、採決などを経て最終的な結論に至ります。

この流れを理解しておけば、「条例案が上程された」「法案が上程された」といったニュースを見たときも、現在どの段階まで進んでいるのかを判断しやすくなるでしょう。

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