「遡る」という漢字を見て、
「しんにょうを取ったら何という漢字になるの?」
「『遡』の右側だけの漢字はどう読む?」
と気になったことはありませんか。
結論からいうと、「遡」からしんにょう(辶)を取ると「朔」になります。
「朔」の主な読み方は「サク」で、「朔日」は「さくじつ」「ついたち」と読みます。
見た目はよく似ていますが、
- 遡=さかのぼる
- 朔=月の初め・新月
- 朔日=ついたち
- 遡及=過去にさかのぼって影響を及ぼす
というように、使われる意味はかなり違います。
この記事では、「遡る」のしんにょうなしの漢字である「朔」について、読み方や意味、「遡」との違い、覚え方、パソコン・スマホでの出し方まで分かりやすく解説します。
遡るのしんにょうなしは「朔」|読み方は「さく・ついたち」

「遡」という漢字から、左下を囲むようについている「辶(しんにょう)」を取り除くと、
朔
という漢字になります。
まずは、読み方と意味を簡単に整理しておきましょう。
| 漢字 | 主な読み方 | 主な意味 |
|---|---|---|
| 遡 | さかのぼる・ソ | 流れや時間を逆方向へたどる |
| 朔 | サク・ついたち | 月の第一日、新月、北 |
| 朔日 | さくじつ・ついたち | 月の第一日 |
| 遡及 | そきゅう | 過去にさかのぼって影響を及ぼす |
「朔」の音読みは「サク」で、「ついたち」「きた」と読む場合もあります。
そのため、「遡るのしんにょうなしは?」と聞かれたら、「朔(さく)」と覚えておけば分かりやすいでしょう。
遡と朔は何が違う?
「遡」と「朔」は字形が似ていますが、意味は別物です。
もっとも簡単な覚え方は、動きなら「遡」、月や暦なら「朔」と区別することです。
「遡」は、
- 過去へ遡る
- 歴史を遡る
- 川を遡る
- 原因まで遡る
といったように、現在地点から逆方向へたどっていく動きを表します。
一方の「朔」は、
- 朔日
- 朔望
- 新月
- 月の第一日
など、月や暦に関係する言葉として使われます。
見分けに迷ったら、まずしんにょうがあるかどうかを確認すると分かりやすいでしょう。
「朔」には「北」という意味もある
「朔」というと「新月」「ついたち」という意味がよく知られていますが、実は「北」という意味もあります。
代表的な熟語には、
- 朔風(さくふう)=北から吹く風、北風
- 朔方(さくほう)=北の方角
などがあります。
普段の生活で「朔=北」と使う機会はそれほど多くありませんが、「朔風」などの熟語を読んだときに知っていると意味を理解しやすくなります。
「朔」の読み方と意味
「朔」の基本的な読み方は「サク」です。
また、「ついたち」と読む場合もあります。
「朔」の基本的な読み方
代表的な熟語を見ると理解しやすくなります。
- 朔(さく)
- 朔日(さくじつ/ついたち)
- 朔望(さくぼう)
- 朔風(さくふう)
「朔日」は月の第一日を表し、「ついたち」と読むこともあります。
そのため、「朔って何て読むの?」と聞かれた場合、まずは「さく」と覚えておけばよいでしょう。
朔が「ついたち」を意味する理由
「朔」は古くから、月の第一日を表す漢字として使われてきました。
月の満ち欠けを基準にした暦では、新月を基準として月が始まります。
そのため「朔」は、新月や月の始まりを表す言葉として使われます。
つまり、朔=新しく月が始まるところとイメージすると覚えやすいでしょう。
「朔」と「望」の違い
月に関係する言葉として、朔とセットで覚えておきたいのが「望」です。
簡単に整理すると、
- 朔=新月
- 望=満月
という関係です。
「朔望(さくぼう)」という熟語は、新月と満月、あるいは月の満ち欠けの節目を表す言葉です。
「朔=月の始まり」「望=満月」と対比させると、「朔」の意味を忘れにくくなります。
「遡」の読み方と意味
「遡」は訓読みで「さかのぼる」、音読みで「ソ」と読みます。
意味は、流れに逆らって上ることや、時間・物事を過去へたどることです。
遡る(さかのぼる)の意味
日常では、実際の移動だけでなく、時間や原因をたどる場合にも使われます。
たとえば、
- 川を上流まで遡る
- 日本の歴史を古代まで遡る
- 問題の原因まで遡って調べる
- 記録を数年前まで遡る
という使い方です。
共通しているのは、今いる地点から、流れとは反対方向へたどっていくというイメージです。
川なら下流から上流へ。
時間なら現在から過去へ。
歴史なら現代から起源へ。
このイメージを持っておくと、「朔」と混同しにくくなります。
遡及・遡上などの熟語
「遡」を使った代表的な言葉には、次のようなものがあります。
遡及(そきゅう)
過去にさかのぼって、影響などを及ぼすことです。
たとえば、
「4月1日に遡及して適用する」
のように使います。
遡上(そじょう)
川などを上流方向へ進むことです。
「鮭が川を遡上する」という表現を聞いたことがある人も多いでしょう。
遡源(そげん)
水源にさかのぼること、または物事の本質や根本を究めることを意味します。
「遡」が入った熟語は、基本的に「逆方向へたどる」というイメージでつながっています。
なぜ「朔」にしんにょうが付くと「遡」になる?

「遡」は字形を見ると、
朔+辶
のように見えます。
ここで重要なのが、しんにょうです。
しんにょう(辶)が表す意味
しんにょうは、「道を行く」「移動する」といった意味に関係する漢字に多く使われています。
たとえば、
- 進
- 近
- 返
- 追
- 逃
- 逆
などです。
「遡」も、しんにょうが付くことで「移動」に関係する漢字だと判断しやすくなります。
そのため、辶がある=動きがあると覚えておくと便利です。
「朔」と「遡」の漢字の成り立ち
字形だけ見ると「朔+辶=遡」と覚えるのが簡単ですが、成り立ちについては少し詳しく見る必要があります。
「朔」は、月に関する意味を持つ部分と、音を表す要素を組み合わせた漢字です。
また「遡」は、しんにょうが移動に関係する意味を示し、「朔」の部分が音にも関係する構造と考えると分かりやすいでしょう。
ですから、実用上は、遡の中に朔があると覚えて問題ありません。
ただし、「朔が月の始まりだから、そこへ戻る意味になった」と単純に考えるより、しんにょうが意味の方向を示し、朔側が音にも関係していると理解する方が整理しやすくなります。
「遡」と「朔」を間違えない覚え方
ここまで読んでも、「実際に漢字を見たら迷いそう」という人もいるでしょう。
その場合は、細かい成り立ちよりも簡単なルールで覚えるのがおすすめです。
辶があれば「遡」=さかのぼる
「遡」にはしんにょうがあります。
しんにょうを「道」と考えて、道を逆方向へたどる=遡ると覚えます。
たとえば、川の流れを想像してください。
水は上流から下流へ流れています。
その流れとは逆に上流へ向かえば「遡る」です。
時間の場合も同じです。
現在から昔へ向かっていけば「過去に遡る」となります。
月の始まりなら「朔」
「朔」は、新月=月の始まり=ついたちという一連のイメージで覚えると分かりやすくなります。
カレンダーの1日を思い浮かべ、「月が始まるところが朔」と覚えておけば、「遡」と間違えることは少なくなります。
さらに、朔=新月、望=満月とセットで覚える方法も有効です。
一瞬で見分けるチェック方法
迷ったときは、文章の内容を確認してみてください。
次の言葉が出てきたら「遡」
- 過去
- 歴史
- 原因
- 起源
- 上流
- 川
- 過去への適用
次の言葉が出てきたら「朔」
- 月
- 新月
- ついたち
- 暦
- 朔望
- 月初
最後は、動きなら遡、月なら朔と覚えるだけでも十分です。
「朔」をパソコン・スマホで入力する方法
漢字が分かっても、「朔をどうやって変換すればいいの?」と困ることがあります。
特に普段あまり使わない漢字なので、「ついたち」から探そうとして見つからない場合もあります。
パソコンで「朔」を変換する方法
もっとも簡単なのは、「さく」と入力して変換する方法です。
IMEによって候補の順番は異なりますが、「朔」が変換候補に表示されます。
もし単独の「朔」が見つけにくい場合は、
「さくじつ」→「朔日」
と変換してから、「日」を削除する方法もあります。
また、
「さくぼう」→「朔望」
と変換して「望」を削除しても「朔」を入力できます。
よく使う場合は、「朔」をユーザー辞書へ登録しておくのもよいでしょう。
スマホで「朔」を入力する方法
iPhoneやAndroidでも基本は同じです。
日本語キーボードで「さく」と入力し、変換候補から「朔」を選びます。
単独の「朔」が見つからない場合は、「さくじつ」と入力して「朔日」に変換し、「日」だけ削除すると入力できます。
また、「ついたち」から「朔日」が候補に出るIMEもあります。
つまり、「朔」が出てこないときは、単独で探すより熟語から出すのが簡単です。
「朔」に似た漢字もあわせて覚える

「朔」が分かるようになると、似た形の漢字も目につくようになります。
あわせて覚えておくと、漢字の見分けがさらに楽になります。
朔に「土」を組み合わせると「塑」
「朔」と「土」を組み合わせたように見える漢字が、塑(そ)です。
「塑」は「塑像」「彫塑」「可塑性」などで使われます。
「塑」は、土と音を表す部分から成る漢字で、「粘土をこねて形を作る」といった意味があります。
字形として、朔+土=塑と覚えておくと、「朔」の形そのものも記憶しやすくなります。
ただし、「塑」は「さく」とは読まず、音読みは「ソ」です。
「遡」と「溯」の違い
「遡」と非常によく似た漢字に、溯があります。
「遡」にはしんにょうがあり、「溯」にはさんずいがあります。
どちらも「さかのぼる」という意味に関係する漢字です。
日常の文章では、基本的に「遡る」を使えば問題ありません。
「逆」と「遡」の違い
「逆」も「反対方向」という意味を持つため、「遡」と似ています。
ただし、逆=方向や状態が反対なのに対して、遡=流れをたどって元の方へ進むという違いがあります。
たとえば、
- 逆方向へ進む
- 順番を逆にする
- 流れに逆らう
など幅広い場面で「逆」を使います。
一方で、
- 歴史を遡る
- 時代を遡る
- 川を遡る
のように、「元へ向かってたどる」意味では「遡」が適しています。
「遡」と「朔」の使い方を例文で確認
最後に、実際の文章で違いを確認してみましょう。
| 表現 | 読み | 意味・使い方 |
|---|---|---|
| 歴史を遡る | れきしをさかのぼる | 過去へたどって調べる |
| 川を遡る | かわをさかのぼる | 上流へ向かう |
| 遡及する | そきゅうする | 過去にさかのぼって影響を及ぼす |
| 鮭が遡上する | さけがそじょうする | 鮭が川を上る |
| 朔 | さく | 新月、月の初め |
| 朔日 | さくじつ/ついたち | 月の第一日 |
| 朔望 | さくぼう | 新月と満月 |
| 朔風 | さくふう | 北から吹く風 |
文章で見ると、両者の違いはかなり明確です。
「過去へ」「上流へ」のような動きがあれば「遡」。
「新月」「ついたち」のような月・暦の話なら「朔」です。
「遡るのしんにょうなし」に関するよくある質問
遡るからしんにょうを取ると何という漢字?
「朔」です。
読み方は主に「さく」で、「朔日」では「さくじつ」「ついたち」と読みます。
「朔」は「ついたち」と読む?
はい。
「朔」や「朔日」は「ついたち」と読むことがあります。
「朔日」は月の第一日を意味します。
「朔」単体は何と読む?
一般的には音読みの「サク」です。
「ついたち」「きた」と読む場合もあります。
「朔」と「遡」は同じ意味?
同じ意味ではありません。
「朔」は主に月の第一日、新月などを表します。
「遡」は、流れに逆らって上ったり、時間を過去へたどったりする意味です。
見た目は似ていますが、朔=月・暦、遡=逆方向へたどる動きと区別してください。
「遡」と「溯」はどう違う?
どちらも「さかのぼる」という意味に関係していますが、字体が異なります。
現在の一般的な文章では「遡る」という表記を使えば問題ありません。
まとめ
「遡る」のしんにょうなしの漢字は、「朔」です。
最後にポイントを整理すると、
- 「遡」からしんにょう(辶)を取ると「朔」
- 「朔」の主な読み方は「サク」
- 「朔日」は「さくじつ」「ついたち」
- 朔は新月や月の第一日を表す
- 朔には「北」という意味もある
- 遡は「さかのぼる」と読み、過去や上流へたどる意味
- 「辶がある=動き」「月・暦=朔」と覚えると見分けやすい
- 「朔」が変換できない場合は「朔日」から入力すると簡単
ということになります。
一番簡単なのは、「動きなら遡、月なら朔」と覚えることです。
「遡る」という字を見て右側だけが気になったときは、「朔(さく)」を思い出してください。
STEP7のHTML化は完了です。問題なければ、STEP8で本文を1文字も削除・変更せず、黄色マーカー・太字・赤字をルールに沿って付けた完成HTMLに仕上げます。

