iPhoneやiPadを使っていると、「このデバイスはすでにApple Accountに関連付けられています」といったメッセージが表示されることがあります。
突然表示されると、
- 「誰かにアカウントを使われている?」
- 「中古iPhoneだから?」
- 「転送を押しても大丈夫?」
- 「90日待たないといけないの?」
と不安になるかもしれません。
結論からいうと、この表示は基本的に、App StoreやApple Musicなどで購入したコンテンツを利用するためのApple Accountと、デバイスの「関連付け」に関する案内です。
Apple Accountへの通常のサインインやアクティベーションロックとは別の仕組みなので、このメッセージが表示されたことだけで「乗っ取られた」「iPhoneが故障した」と判断する必要はありません。
ただし、以前に別のApple Accountと関連付けられていたデバイスの場合、新しいApple Accountへ関連付けるまで最長90日待つ必要があるケースがあります。
まずは慌てて設定を変更せず、現在「メディアと購入」で使用しているApple Accountを確認してみましょう。
「このデバイスはすでにApple Accountに関連付けられています」とは?
このメッセージを理解するには、Apple Accountの「サインイン」と「購入用の関連付け」が別のものであることを知っておく必要があります。
Appleでは、Apple Accountで購入したアプリや音楽、映画などをダウンロード・再生するデバイスを、そのApple Accountに購入用として関連付けて管理しています。
Apple公式によると、1つのApple Accountには購入用として一度に最大10台、そのうちコンピュータは最大5台まで関連付けることができます。
Apple Accountの「関連付け」と「サインイン」は別物

ここは特に間違えやすいポイントです。
iPhoneの「設定」を開いて、自分の名前の下にApple Accountが表示されている状態は、Apple Accountへサインインしている状態です。
一方、今回問題になっている「関連付け」は、App Storeなどで購入したコンテンツのダウンロードや再生に使うための関連付けです。
Appleも、購入用として関連付けられているデバイスのリストと、Apple Accountに現在サインインしているデバイスのリストは別であると案内しています。
そのため、
「設定には自分のApple Accountしか表示されていないのに、なぜ関連付けの警告が出るの?」
ということもあり得ます。
Apple IDとApple Accountは違うもの?
ネットで対処法を調べると、「Apple ID」という名称がたくさん出てくると思います。
Apple IDは、現在ではApple Accountという名称に変更されています。
別のサービスになったわけではありません。これまで使用していたメールアドレスや電話番号、パスワードをそのまま利用できます。
そのため、過去の記事にある、
「このデバイスはすでにApple IDに関連付けられています」
という表示と、
「このデバイスはすでにApple Accountに関連付けられています」
という表示は、名称変更前後の情報として考えると分かりやすいでしょう。
「このデバイスはすでにApple Accountに関連付けられています」と表示される主な原因

この表示が出る場合、最初に確認したいのは「以前に別のApple Accountを購入用として使用していなかったか」という点です。
単純に複数のApple製品を持っているだけで問題が起きるわけではありません。
以前に別のApple Accountで購入コンテンツを利用していた
現在使っているiPhoneやiPadが、以前に別のApple Accountと購入用として関連付けられていた場合があります。
例えば、
- 昔使用していたApple Accountがある
- 家族のApple Accountでアプリなどをダウンロードした
- 「メディアと購入」だけ別のApple Accountを使っていた
- 別のApple Accountで購入済みコンテンツを再ダウンロードした
といったケースです。
デバイスを別のApple Accountへ関連付け直そうとすると、以前の関連付けによって90日間の制限にかかる場合があります。
Apple MusicやApp Storeで別のApple Accountを使用した
iCloudではいつものApple Accountを使っていても、「メディアと購入」で別のApple Accountを使用しているケースがあります。
その状態でApple Musicを使ったり、以前購入したコンテンツをダウンロードしたりすると、Apple Accountとデバイスの関連付けに関するメッセージが表示されることがあります。
特に、複数のApple Accountを使い分けてきた人は、「設定」上部に表示されているアカウントだけでなく「メディアと購入」も確認しておきましょう。
Apple Accountを切り替えたことで90日制限にかかっている
以前に別のApple Accountへ関連付けられていたデバイスを、新しいApple Accountに関連付けようとした場合、最長90日間の待機期間が発生することがあります。
Apple公式でも、この場合、
「このデバイスはすでに他のApple Accountに関連付けられています」
という趣旨のメッセージとともに、別のApple Accountへ関連付けられるようになるまでの日数が表示される場合があると案内しています。
中古のiPhone・iPadを使用している
中古で購入した端末の場合、以前の利用状況によってApple Accountの関連付けに関するメッセージが表示されるケースも考えられます。
ただし、ここで注意したいのは、購入用の関連付けとアクティベーションロックは別物だということです。
中古iPhoneを購入して、
「iPhoneは所有者にロックされています」
と表示されたり、初期設定時に以前の所有者のApple Account情報を要求されたりする場合は、今回の購入用の関連付けではなくアクティベーションロックの問題です。
「転送」などのボタンを押しても大丈夫?
警告画面によっては、Apple Accountの関連付けについて確認するボタンが表示されることがあります。
ここで重要なのは、これから購入用として使いたいApple Accountが本当に自分の使いたいアカウントなのか確認してから進めることです。
今後も現在のApple Accountを使うなら内容を確認して進める
これからApp StoreやApple Musicなどで継続して使いたいApple Accountであれば、表示されている注意事項を確認したうえで関連付けを進めることになります。
ただし、別のApple Accountへすぐ戻す予定がある場合は注意が必要です。
関連付けを変更したあと、別のApple Accountへ関連付け直すまで最長90日間待つ場合があるためです。
「転送」を押したらiPhoneの写真やデータは消える?
この種の購入用Apple Accountの関連付け変更について、操作するだけでiPhone内の写真や連絡先などが初期化されるというApple公式の案内はありません。
以前の記事で見かける「押すとデータが消える可能性がある」という説明と、iPhone本体の初期化は分けて考えたほうがよいでしょう。
ただし、Apple Accountを切り替えることで、以前のアカウントで購入したコンテンツの再ダウンロードなどに影響が出る可能性はあります。
不安な場合はボタンを押す前に、
「設定」→「自分の名前」→「メディアと購入」
から、現在どのApple Accountを利用しているのか確認しておくと安心です。
Apple Accountの90日間の制限とは?

今回のメッセージで最も分かりにくいのが「90日」という制限です。
これは、Apple Accountそのものが90日間使えなくなるという意味ではありません。
購入用として関連付けたデバイスを、別のApple Accountへ再び関連付ける際にかかることがある制限です。
Appleは、以前別のApple Accountと関連付けられていたデバイスについて、別アカウントへの関連付けまで最長90日待つ必要がある場合があると案内しています。
90日制限中に何ができなくなる?
90日制限にかかっている場合、主に問題になるのは別のApple Accountへの購入用の関連付けです。
またApple公式では、この種類のメッセージが表示されている場合、購入済みコンテンツの再ダウンロードについて待つ必要がある可能性があると案内しています。
つまり、
- 「iPhoneそのものが90日間使えない」
- 「電話やLINEまで使えなくなる」
という意味ではありません。
Apple Accountの購入コンテンツに関する制限と考えると分かりやすいでしょう。
90日制限の残り日数を確認する方法
制限が発生している場合は、警告メッセージの中に、
- 「今後○日間」
- 「○日間、他のApple Accountに関連付けることができません」
といった形で残りの日数が表示される場合があります。
表示されている日数がある場合は、その数字を確認するのが最も分かりやすい方法です。
日数が分からない場合や、制限期間について疑問がある場合はAppleサポートへ確認するのが確実です。
iPhoneを初期化すれば90日制限は解除される?
このメッセージだけを解消する目的で、いきなりiPhoneを初期化することはおすすめできません。
Appleは、関連付けられているデバイスを削除できない場合、Apple Accountからサインアウトして再度試し、それでも削除できなければ最長90日待つ場合があると案内しています。
つまり、iPhoneを初期化すれば必ず90日制限が解除される、という仕組みではありません。
写真やアプリなどを消すリスクを負って初期化する前に、Apple Accountの関連付け状態を確認しましょう。
「このデバイスはすでにApple Accountに関連付けられています」と表示されたときの対処法
ここからは、実際に表示された場合の対処法を順番に確認していきます。
最初から初期化やアプリ削除を行う必要はありません。
まず現在使用しているApple Accountを確認する
最初にiPhoneまたはiPadで「設定」を開きます。
一番上に表示されている自分の名前をタップすると、現在サインインしているApple Accountを確認できます。
さらに、
「メディアと購入」
も確認してください。
過去に複数のApple Accountを使用していた場合、iCloud用のApple Accountと購入に使用しているApple Accountが自分の想定と違っていないか確認することが重要です。
iPhone・iPadで購入用の関連付けを削除する

現在のApple公式案内では、iPhoneまたはiPadから購入用の関連付けを削除できます。
手順は次のとおりです。
- 「設定」を開く
- 自分の名前をタップする
- 「メディアと購入」をタップする
- 「アカウントを表示」をタップする
- 下へスクロールする
- 「このデバイスを削除」をタップする
途中でApple Accountへのサインインを求められることがあります。
なお、削除できない場合は無理に何度も設定を変更せず、90日制限の有無を確認しましょう。
MacやWindowsパソコンで関連付け済みデバイスを確認する
パソコンから確認することもできます。
MacではApple MusicアプリまたはApple TVアプリを開き、「アカウント」から「アカウント設定」へ進みます。
WindowsではApple MusicアプリまたはApple TVアプリで自分の名前をクリックし、「マイアカウントを表示」を選択します。
その後「デバイスの管理」を開くと、購入用としてApple Accountに関連付けられているデバイスを確認できます。
不要な端末がある場合は「削除」を選択します。
Apple Musicで曲が再生・ダウンロードできない場合
Apple Musicなどを利用しているときに今回のメッセージが表示された場合は、まず「メディアと購入」にサインインしているApple Accountを確認してください。
特に、
- 昔使っていたApple Accountで購入した曲がある
- 家族など別のアカウントで購入したコンテンツがある
- 最近Apple Accountを切り替えた
という場合は、購入したアカウントと現在使用しているアカウントが異なっている可能性があります。
購入済みコンテンツが見つからない場合についても、複数のApple Accountを持っているなら、別のApple Accountで購入していなかったか確認してみましょう。
そのため、すぐにApple Musicアプリを削除・再インストールするより、先にアカウントを確認したほうがよいでしょう。
iOSを最新バージョンにアップデートする
Apple Accountに問題がないのに表示が繰り返される場合は、iPhoneやiPadのソフトウェアアップデートも確認してみましょう。
「設定」→「一般」→「ソフトウェアアップデート」
から確認できます。
ただし、90日間の関連付け制限そのものが発生している場合は、iOSをアップデートするだけで制限がなくなるわけではありません。
あくまで、表示やアプリ側の不具合を切り分けるための補助的な対処法と考えましょう。
90日待てない・何度も表示される場合はAppleサポートへ相談する
次のような場合はAppleサポートへの相談をおすすめします。
- 正しいApple Accountを使っているのに購入したコンテンツを利用できない
- 警告が何度も表示される
- どのApple Accountに関連付けられているのか分からない
- 90日の制限について確認したい
- 「このデバイスを削除」ができない
- 身に覚えのないApple Accountやデバイスがある
特に身に覚えのないデバイスがApple Accountのデバイス一覧に表示されている場合は、単なる購入用関連付けとは別にセキュリティ確認を行ったほうがよいでしょう。
心当たりのないデバイスがある場合はデバイスリストから削除し、必要に応じてアカウントを保護しましょう。
同じApple Accountを複数のiPhoneやiPadで使っても大丈夫?
「複数台のiPhoneで同じApple Accountを使っているからエラーになったのでは?」
と思う人もいるかもしれません。
しかし、同じApple Accountを複数のAppleデバイスで利用すること自体は可能です。
今回重要なのは、単純にサインインしているデバイス数ではなく、購入用として関連付けられているデバイスです。
複数デバイスで同じApple Accountを使うこと自体は可能
Apple Accountは、iCloud、App Store、Apple Music、iMessage、FaceTimeなどAppleの各サービスを利用するためのアカウントです。
Appleも、自分のApple製デバイスやサービスでは同じApple Accountを使用するよう案内しています。
そのため、
「iPhoneとiPadの両方で同じApple Accountを使っている」
というだけで今回の警告の原因になるとは限りません。
購入用として関連付けできるデバイス数には上限がある
一方で、購入用として関連付けできる台数には上限があります。
Apple公式では、
- 合計10台まで
- そのうちコンピュータは5台まで
とされています。
古いiPhoneやiPad、もう使用していないパソコンが残っている場合は、「デバイスの管理」から確認してみるとよいでしょう。
アクティベーションロックの表示とは別物なので注意

今回の「Apple Accountに関連付けられています」という表示と、アクティベーションロックは混同されやすいですが、別の仕組みです。
今回の記事で扱っている関連付けは、主にApp Storeなどで購入したコンテンツの利用に関するものです。
一方、アクティベーションロックは、紛失・盗難されたiPhoneなどを第三者が勝手に利用できないようにするセキュリティ機能です。
「iPhoneは所有者にロックされています」と表示された場合
中古のiPhoneやiPadを購入して、
「iPhoneは所有者にロックされています」
と表示されている場合は、今回の90日間の関連付け問題ではありません。
以前の所有者のApple Accountにアクティベーションロックが残っている可能性があります。
その場合は、以前の所有者にApple Accountから端末を削除してもらう必要があります。
アクティベーションロックが有効な中古iPhoneの場合は、購入用のApple Accountの関連付けとは切り分けて対応しましょう。
よくある質問
「転送」などの操作をするとデータは消える?
購入用Apple Accountの関連付けを変更する操作そのものを、iPhone本体の初期化と同じものと考える必要はありません。
ただし、Apple Accountを変更すると購入済みコンテンツの利用や再ダウンロードに影響する可能性があります。
画面の注意事項を確認し、現在「メディアと購入」で使っているApple Accountが正しいか確認してから操作しましょう。
Apple Accountを変更しなければ90日制限は関係ない?
90日の制限は、主に購入用として関連付けたデバイスを別のApple Accountへ関連付けようとするときに問題になります。
同じApple Accountを継続して使用している人全員が90日待つという意味ではありません。
中古iPhoneでも自分のApple Accountを使える?
正常に初期化され、アクティベーションロックが解除された中古iPhoneであれば、自分のApple Accountで設定できます。
ただし、購入用の関連付けについて以前の利用状況が影響し、別のApple Accountへの関連付けまで待機期間が発生する場合はあります。
また、「iPhoneは所有者にロックされています」と表示される場合は購入用の90日制限ではなく、アクティベーションロックへの対応が必要です。
Apple Musicだけ使えないのはなぜ?
以前別のApple Accountで購入した曲やコンテンツを利用しようとしている場合や、購入用として使用しているApple Accountが変わっている場合があります。
まず、
「設定」→「自分の名前」→「メディアと購入」
からApple Accountを確認してください。
すべての曲が再生できない場合はApple Musicの契約状態や通信状態など別の原因も考えられるため、今回のメッセージだけで原因を決めつけないことも大切です。
身に覚えのないApple Accountやデバイスが表示されたら?
購入用の関連付けに関する警告が出ただけなら、不正利用とは限りません。
しかし、Apple Accountのデバイス一覧に自分が所有していない端末が実際に表示されている場合は別です。
「設定」→「自分の名前」と進み、下部のデバイス一覧を確認してください。
心当たりのないデバイスがあればアカウントから削除し、Apple Accountのパスワード変更なども検討しましょう。
まとめ
「このデバイスはすでにApple Accountに関連付けられています」という表示が出ても、すぐに故障や乗っ取りを疑う必要はありません。
このメッセージは主に、App StoreやApple Musicなどの購入用Apple Accountとデバイスの関連付けに関するものです。
重要なのは次の点です。
- Apple Accountへのサインインと購入用の関連付けは別
- Apple IDは現在「Apple Account」という名称になっている
- 別のApple Accountへ関連付ける際、最長90日待つ場合がある
- 購入用として関連付けできるのは最大10台、うちコンピュータは5台まで
- iPhoneでは「設定」→「自分の名前」→「メディアと購入」→「アカウントを表示」から確認できる
- アクティベーションロックとは別の問題
- 初期化する前にApple Accountの状態を確認する
- 解決しない場合はAppleサポートへ相談する
特に複数のApple Accountを使ったことがある場合は、まず現在の「メディアと購入」に設定されているApple Accountを確認してみてください。
慌てて初期化やアプリの削除をするよりも、どのApple Accountと購入用として関連付けられているのかを確認することが解決への近道です。

