スマートフォンで着信があったとき、「画面がちょっと物足りないな」と感じたことはありませんか？
これまでは、小さな円形のアイコンと名前だけが表示されるシンプルなデザインが主流で、大画面の良さを十分に活かせていない印象がありました。
そんな中、GoogleがAndroidに新たに導入した「コーリングカード」は、着信画面を鮮やかに彩る革新的な機能です。
写真やデザインが全画面に表示されることで、これまで無機質だった着信画面が一気に華やかに。電話を受ける時間が、ちょっとした“特別な瞬間”へと変わります。
着信画面に個性と彩りをプラス
スマホで電話に出るとき、「もう少し楽しい画面だといいのに」と感じたことはありませんか？
従来の着信画面は、名前と小さなアイコンが表示されるだけ。必要な情報は見えるものの、大きな画面を持つスマホでは少し味気なく感じる人もいたはずです。
そんな声に応えるように登場したのが、Googleの新機能「コーリングカード」。
通話アプリや連絡先アプリに組み込まれたこの機能によって、着信の瞬間がぐっと魅力的に。これまでの常識を覆す、パーソナルで楽しい着信体験が可能になります。
アートのように楽しめる、コーリングカードの世界
コーリングカードの魅力は、何といってもビジュアルの美しさ。
これまでのシンプルな表示とは一変し、発信者ごとに設定した写真やデザインが、スマホの画面いっぱいに表示されます。
たとえば、恋人や親しい友人から電話がかかってきたとき。事前に設定しておいた思い出の写真が大きく映し出され、名前もフォントや色でおしゃれに表示。
その瞬間が、ただの“着信”ではなく、「大切な人からのメッセージ」として心に届くような特別な時間に変わります。
使ってみて感じた、想像以上の満足感
実際に家族や友人それぞれに写真を設定してみたところ、想像以上に楽しい体験になりました。
電話が鳴るたびに、画面いっぱいに広がる大切な人の笑顔や懐かしい風景に思わずニッコリ。気分も自然と明るくなります。
誰からの着信かがすぐに分かるという実用的なメリットはもちろんありますが、それ以上に「電話に出るのがちょっと楽しみになる」という感覚が新鮮でした。
いつもの何気ない通話が、こんなにも感情を動かすものになるとは…。Googleのアイデアには思わず感心してしまいます。
Appleの「ポスター」とGoogleの「コーリングカード」の違いとは？
見た目は似ていても、コンセプトはまるで別物
「これってiPhoneにも似たような機能があった気がする…」と思った方もいるかもしれません。
たしかに、Appleが提供する「ポスター」機能は、見た目の印象だけならGoogleの「コーリングカード」とよく似ています。
テクノロジー業界では、他社の優れたアイデアを参考にしながら進化していくのはよくあることなので、似た機能が登場するのも自然な流れです。
ただし、この2つの機能は「誰がどんな目的で画像を設定するか」という根本的な考え方において、大きく異なります。
Appleの「ポスター」は“自分をどう見せるか”に注目した機能
Appleの「ポスター」は、自分のイメージを相手にどう伝えるかを重視した仕組みです。
ユーザー自身が写真やデザインを選び、それを使って着信時に相手のiPhoneに自分のビジュアルを大きく表示させることができます。
つまり、「相手に自分をどう見せたいか」を自分でデザインする機能で、プロフィールを表現するツールの延長と考えるとイメージしやすいでしょう。
Googleの「コーリングカード」は“相手をどう迎えるか”がテーマ
これに対してGoogleの「コーリングカード」は、まったく異なる視点から作られた機能です。
自分のスマートフォンの中で、特定の相手をどのように表示したいかを自由にカスタマイズできるのが特徴です。
家族や友人、恋人など、それぞれの連絡先に合わせて写真や文字のデザインを設定しておけば、電話がかかってきたときにその人らしさが画面いっぱいに表示されます。
自分の感性で、相手のイメージをスマホの中に表現できるのが大きな魅力です。
自分でコントロールできる安心感が魅力
個人的には、Googleの「コーリングカード」のように、自分の端末内だけで表示方法を調整できるスタイルの方が使いやすいと感じます。
もしも、相手が設定した過剰に派手な画像や、自分の好みに合わないデザインが突然スマホに表示されたら、ちょっと困ってしまいますよね。
その点、コーリングカードは自分で見せ方を決められるため、意図しないビジュアルに戸惑う心配がありません。
着信画面を自分好みにカスタマイズできるという点でも、安心して楽しめる仕組みだと言えます。
2つの機能に映る、企業の考え方の違い
Appleの「ポスター」は、自分をどう表現するかに重点を置いた設計。一方で、Googleの「コーリングカード」は、相手の存在をどう受け入れるかに焦点を当てたデザインです。
どちらも「着信画面をカスタマイズする」というテーマでは共通していますが、そのアプローチはまったく異なります。
一見シンプルな電話機能の中にも、それぞれの企業が大切にしている思想や価値観が垣間見えるのが面白いところです。
「コーリングカード」の使い方とカスタマイズの楽しみ方
まずはアプリを最新版にアップデート
「自分のスマホでもこの機能を使ってみたい！」という方に向けて、ここでは導入の流れをご紹介します。
設定はとても簡単で、特別な知識や技術は必要ありません。
最初に確認しておきたいのは、Googleの「電話アプリ」と「連絡先アプリ」が最新の状態になっているかどうか。とくに「電話アプリ」はバージョン188以上が推奨されています。
この機能は、すべてのユーザーに一斉に配信されるわけではなく、段階的に提供されているため、すぐに表示されない場合もあります。
もし反映されていなくても、少し待てば自動的に利用できるようになるので、焦らず待ってみましょう。
設定手順とアクセスの方法
アプリのアップデートが完了したら、以下の方法でコーリングカードの設定画面にアクセスできます。
- 電話アプリに表示されるバナーから設定する方法
機能が有効になると、電話アプリを開いた際に「コーリングカードのご案内」といったバナーが画面上に表示されます。これをタップすることで、専用の編集ページに移動し、そのまま設定が開始できます。 - 連絡先アプリや設定メニューからアクセスする方法
連絡先を個別に開いた際、「コーリングカードを追加」といったポップアップが表示される場合もあります。また、電話アプリ内のメニューから「設定」→「コーリングカード」を選択することで、いつでもアクセス可能です。
自分のやりやすい方法で進めてみてください。
カスタマイズが広げる楽しみ方
コーリングカードの大きな魅力は、簡単に操作できるうえに、自由なカスタマイズが楽しめる点にあります。
まずは設定したい連絡先を選び、その人に合わせた写真を撮影するか、スマートフォン内またはGoogleフォトに保存してある画像の中から選択します。
画像を選んだあとは、指で拡大・縮小したり位置を調整したりして、自分好みに配置できます。
さらに、名前の表示スタイルも変更可能です。フォントや色を自分のセンスで組み合わせることで、その人の雰囲気を画面で表現できます。
たとえば、明るくにぎやかな友人にはカラフルでポップな書体を、落ち着いた印象の相手にはシンプルで上品なフォントを選ぶと、それぞれの個性が際立つ仕上がりになります。
もちろん、従来通りの丸いアイコン形式も利用できます。新たに作成した画像の一部を切り取って設定することも、別の画像をアイコンに使うことも自由に選べます。
通話がもっと楽しくなるちょっとした変化
コーリングカードは、単なる見た目の変化にとどまらない、心に響くちょっとしたアップデートです。
着信の瞬間に、自分が設定した写真やデザインが画面いっぱいに広がることで、驚きや嬉しさが生まれます。
大切な人からの電話が、特別なビジュアルとともに届くことで、何度体験しても飽きることのない新鮮な感動を味わえるでしょう。
日常的な通話を少し特別なひとときに変えてくれるこの機能。ぜひ、自分だけのコーリングカードを作って、スマホでのやりとりをもっと楽しく演出してみてください。
おわりに
Googleが提供する「コーリングカード」は、実用性と遊び心を兼ね備えた注目の新機能です。
自分らしい工夫を取り入れることで、いつもの通話が特別な時間に変わることをきっと実感できるはず。
今後もGoogleから登場する便利で面白い新機能を随時ご紹介していきますので、ぜひ引き続きチェックしてみてくださいね。
