里帰り出産では、実家や義実家に長期間お世話になることがあります。
食事の準備や洗濯、赤ちゃんのお世話など、たくさん助けてもらったからこそ、「きちんとお礼をしたい」と考える方も多いでしょう。
ただ、いざ現金を渡そうとすると、
- どんな封筒を使えばいい?
- 表書きは何と書くの?
- 名前は自分だけ?夫婦連名?
- お札の向きは?
など、細かな部分で迷ってしまいます。
里帰りのお礼では、紅白の蝶結びののし袋を使い、表書きを「御礼」とするのが分かりやすい方法です。ただし、実家との関係性によっては、白無地の封筒など簡素な形で渡す場合もあります。
この記事では、里帰りのお礼に使う封筒の選び方から、表書き・名前・中袋・お札の入れ方、金額の目安、渡すタイミングまで順番に解説します。
里帰りのお礼の封筒はどう書く?まず結論

里帰りのお礼を現金で渡す場合は、以下を基本として考えると準備しやすいでしょう。
- 封筒:紅白の蝶結びののし袋
- 表書き:「御礼」
- 名前:本人または夫婦連名
- 中袋:金額や氏名などを記入する
- お札:向きをそろえて入れる
- 渡す時期:里帰りの初日や帰宅前など、家庭の考え方に合わせる
ただし、里帰りのお礼は結婚祝いや出産祝いのように厳格な形式が決まっているものではありません。
特に実の両親に渡す場合は、「そんなにかしこまらなくていい」と言われることもあります。
そのため、一般的なマナーを押さえながら、両親や義両親との関係性、家庭の習慣に合わせて選ぶことが大切です。
里帰りのお礼に使う封筒・のし袋の選び方
紅白の蝶結びののし袋が基本
里帰りのお礼をきちんとした形で渡したい場合は、紅白の蝶結びの水引が付いたのし袋を選ぶと分かりやすいでしょう。
蝶結びは、一度ほどいても何度でも結び直せることから、何度あっても喜ばしいことに使われます。
里帰りのお礼は出産そのものへのお祝いではありませんが、感謝を形にして渡す用途として、紅白の蝶結びを選ぶと自然です。
金額がそれほど高くない場合は、水引が印刷されたシンプルなのし袋でも十分です。
白い封筒とのし袋はどっちを使う?
「実の親に渡すのに、ご祝儀袋では大げさでは?」と感じる方もいるでしょう。
家族間で形式を重視しない場合は、白無地の封筒に「御礼」と書いて渡す方法もあります。
一方で、義両親に渡す場合や、できるだけ丁寧な印象にしたい場合は、紅白蝶結びののし袋を使うと安心です。
迷った場合は、次のように考えると選びやすくなります。
| 状況 | 選び方の目安 |
|---|---|
| きちんとした形で渡したい | 紅白蝶結びののし袋 |
| 義両親に渡す | 紅白蝶結びののし袋 |
| 実家で形式を気にしない | 白無地の封筒も選択肢 |
| 少額を渡す | シンプルなのし袋 |
| 高めの金額を渡す | 金額に合った少し上質なのし袋 |
大切なのは、封筒の豪華さではなく、感謝が伝わる形を選ぶことです。
結び切りはNG?水引の種類と意味
水引には、大きく分けて「蝶結び」と「結び切り」があります。
蝶結びは何度でも結び直せるため、繰り返してもよいお祝いなどに使われます。
一方、結び切りは簡単にほどけない結び方で、「一度きりであってほしいこと」に用いられるのが一般的です。
結婚祝いや快気祝いなどでは結び切りを使うことがありますが、里帰りのお礼で迷った場合は、紅白の蝶結びを選んでおくと分かりやすいでしょう。
金額に合った封筒を選ぶ
封筒は、包む金額とのバランスも大切です。
数千円から1万円程度であれば、水引が印刷されたシンプルなのし袋でも問題ありません。
一方、数万円を包むのであれば、少ししっかりしたのし袋を選ぶと見た目のバランスが取りやすくなります。
少額なのに豪華すぎる封筒を使うと、中身とのバランスが悪く見えることがあります。
反対に、高額なのに小さなポチ袋へ入れるのも避けたほうがよいでしょう。
100均やコンビニの封筒でも大丈夫?
100円ショップやコンビニで購入したのし袋でも、用途に合っていれば使用できます。
大切なのは値段ではなく、
- 紅白の蝶結びになっているか
- 「御礼」と書けるデザインか
- 包む金額に対して派手すぎないか
といった点です。
急いで準備する場合でも、これらを確認して選びましょう。
里帰りお礼の封筒の書き方
表書きは「御礼」でOK
封筒の上段には「御礼」と書くのが分かりやすい方法です。
「感謝」などの表現もありますが、迷った場合は「御礼」としておけば用途が伝わりやすくなります。
文字は封筒の中央に、読みやすく丁寧に書きましょう。
印刷済みの「御礼」のし袋を選んでも構いません。
名前は誰を書く?本人・夫婦連名の書き方
表書きの下には、贈る側の名前を書きます。
里帰り出産では妻が実家にお世話になるケースが多いですが、夫婦からのお礼という意味で夫婦連名にすることもできます。
夫婦連名の場合は、一般的に中央付近に夫の名前を書き、その左側に妻の名前を書きます。
ただし、実家との関係性によっては本人の名前だけでも問題ありません。
「誰からのお礼なのか」が相手に自然に伝わる書き方を選びましょう。
中袋の表面に金額を書く方法
中袋が付いているのし袋では、表面に包んだ金額を書くことがあります。
例えば3万円を包む場合は、「金参萬円」などと漢数字を用いて書く方法があります。
ただ、家族間のお礼であれば、あまり形式にこだわりすぎなくてもよいケースもあります。
中袋に記入欄が印刷されている場合は、その形式に合わせて記入しましょう。
中袋の裏面に住所・氏名を書く方法
中袋の裏面には、住所や氏名を書く欄が設けられていることがあります。
結婚式のご祝儀とは異なり、里帰りのお礼は近しい家族へ直接渡すケースが多いため、住所を書かなくても誰からのものか分かる場合もあります。
ただし、欄が用意されている場合や、義両親へ丁寧な形で渡したい場合は、住所と氏名を書いておくとよいでしょう。
筆ペンとボールペンはどちらを使う?
のし袋の表書きには、毛筆や筆ペンを使うと丁寧な印象になります。
筆ペンが苦手な場合は、無理に崩れた文字を書くよりも、読みやすく丁寧に書くことを優先しましょう。
中袋の住所など細かな文字については、記入欄に合わせて書きやすい筆記具を使う方法もあります。
大切なのは、薄すぎる文字ではなく、はっきりと読める状態で書くことです。
封筒の裏側はのり付けする?
直接手渡す里帰りのお礼であれば、必要以上に厳重に封をする必要はありません。
封筒や中袋の仕様に合わせて折り返しを整えれば十分なケースもあります。
封をする場合も、受け取った相手が開けにくくならないように配慮しましょう。
お金を封筒に入れるときのマナー

新札を用意したほうがいい?
里帰りのお礼では、できればきれいなお札を用意すると丁寧な印象になります。
ただし、結婚祝いのように「必ず新札でなければならない」というほど形式にこだわる必要はありません。
手元に新札がない場合でも、汚れや大きな折れのないお札を選ぶとよいでしょう。
お札の向きと入れ方
複数のお札を入れる場合は、すべて同じ向きにそろえます。
お札の上下や表裏がバラバラになっていると雑な印象になりやすいため、封筒へ入れる前に整えておきましょう。
中袋を開けたときに人物の顔が自然に見える向きでそろえておくと、丁寧な印象になります。
複数枚入れるときは向きをそろえる
1万円札を3枚など、複数のお札を入れる場合は、表裏だけでなく上下もすべてそろえます。
ほんの小さなことですが、受け取った側にきちんと準備した印象を与えられます。
避けたい封筒の書き方・入れ方
里帰りのお礼では、次のような点に注意しましょう。
- お札の向きがバラバラ
- 汚れや破れの目立つお札を入れる
- 少額なのに豪華すぎるのし袋を使う
- 名前を書かず、誰からのお礼か分からない
- 水引の用途を確認せず選ぶ
細かなマナーを完璧にすることより、相手が受け取りやすい形に整えることが大切です。
里帰りお礼の金額はいくら?
実家へのお礼の金額の目安
里帰りのお礼に絶対的な金額の決まりはありません。
滞在期間や、食費・生活費をどの程度負担してもらったかによって考えるのが自然です。
数週間から1か月程度お世話になる場合は、数万円程度を目安に考える家庭もあります。
ただし、実の両親の場合は「お金はいらない」と受け取ってもらえないこともあります。
金額だけにこだわらず、家族の考え方に合わせて調整しましょう。
義実家へのお礼の金額の目安
義実家へお世話になった場合も、滞在期間や負担してもらった内容を基準に考えます。
義両親へのお礼は特に「失礼がないように」と考えがちですが、高額であればよいわけではありません。
夫婦で相談し、普段の関係性や家族の習慣も踏まえて決めるとよいでしょう。
滞在期間によって金額を調整する
里帰りが1週間程度なのか、1〜2か月に及ぶのかによっても、家族にかかる負担は変わります。
特に、
- 食費
- 光熱費
- 日用品
- 赤ちゃん用品
- 送迎
- 家事の負担
などをどの程度助けてもらったかを考えると、金額を決めやすくなります。
「相場通りにしなければ」と考えすぎるより、実際にお世話になった内容を基準にするほうが自然です。
現金ではなく品物でも大丈夫?
もちろん、現金以外でお礼をする方法もあります。
両親が現金を受け取りたがらない場合は、
- お菓子
- グルメギフト
- カタログギフト
- 日用品
- 食事
- 家族写真
などを贈る方法もあります。
感謝を伝えることが目的なので、相手が受け取りやすい方法を選びましょう。
里帰りのお礼はいつ・どうやって渡す?
お礼を渡すおすすめのタイミング
里帰りのお礼を渡すタイミングに、絶対的な決まりはありません。
代表的なのは、
- 里帰りした初日
- 里帰りを終えて自宅へ戻る前
の2つです。
最初に渡しておけば「これからお世話になります」という気持ちを伝えられます。
一方、帰る日に渡せば「本当にお世話になりました」という意味で感謝を伝えやすくなります。
家族の雰囲気に合わせて選びましょう。
里帰り初日に渡す?帰る日に渡す?
初日に渡す場合は、
「しばらくお世話になります。少ないけれど生活費の足しにしてね」
など、これから負担をかけることへの気遣いを伝えられます。
帰る日に渡す場合は、
「長い間本当にありがとう。おかげで安心して過ごせたよ」
と、実際に受けたサポートへの感謝を込められます。
どちらが正解というものではありません。
お礼を渡すときの言葉・例文
封筒だけを無言で渡すより、一言添えると気持ちが伝わりやすくなります。
例えば、
「長い間お世話になって、本当にありがとう。少しだけど受け取ってね」
「出産後もいろいろ助けてもらって本当に助かりました。夫婦からのお礼です」
「安心して過ごせたのは二人のおかげです。本当にありがとう」
など、普段の関係性に合った言葉で十分です。
かしこまった言葉よりも、自分の言葉で感謝を伝えることが大切です。
実家と義実家で渡し方を変える必要はある?
実家の場合は普段通りの言葉で渡しても問題ありませんが、義実家の場合は夫婦そろって感謝を伝えると丁寧です。
妻だけがお世話になった場合でも、夫から一言お礼を伝えると、家族としての感謝が伝わりやすくなります。
ただし、家庭によって距離感は異なります。
過度に形式ばらず、相手が受け取りやすい方法を選びましょう。
遠方で直接渡せない場合はどうする?
直接会えない場合は、品物を配送したり、メッセージを添えたりする方法があります。
現金を送りたい場合は、通常の封筒に現金を入れてそのまま郵送するのではなく、郵便のルールに沿った方法を利用しましょう。
現金にこだわらず、振込やギフトなど、家族同士で受け取りやすい方法を相談するのも選択肢です。
お礼のお金を断られたらどうする?

「いらない」と言われたら無理に渡さなくてもいい?
両親から、
「自分の娘や孫なんだから、お金なんていらない」
と言われることは珍しくありません。
一度断られた場合は、感謝を伝えたうえでもう一度勧めてもよいですが、それでも受け取らない場合は無理に押し付ける必要はありません。
受け取らないこと自体が、親なりの気持ちである場合もあります。
品物や食事で感謝を伝える方法
現金を受け取ってもらえなかった場合は、別の形で感謝を伝えることもできます。
例えば、里帰りが終わって落ち着いたタイミングで、
- 少し良いお菓子を贈る
- 両親を食事へ招待する
- 好物を取り寄せて贈る
といった方法があります。
後日プレゼントを贈るのも選択肢
里帰り中は赤ちゃんのお世話で忙しく、ゆっくりお礼を選ぶ余裕がない場合もあります。
その場合は、無理にその場で用意せず、自宅に戻って生活が落ち着いてからプレゼントを贈る方法でもよいでしょう。
感謝は「その日に渡さなければ意味がない」というものではありません。
現金以外で喜ばれやすい里帰りのお礼
お菓子・グルメ
食べ物は、家族で楽しみやすいお礼の一つです。
普段自分では買わない少し高級なお菓子や、両親の好きな食べ物などを選ぶと喜ばれやすいでしょう。
ただし、好みや食事制限が分かっている場合は、それに合わせて選ぶことが大切です。
カタログギフト
何を贈ればいいか分からない場合は、カタログギフトも選択肢になります。
受け取った側が好きな品物を選べるため、好みが分からない場合でも贈りやすい点がメリットです。
ただし、実の両親には少し形式的に感じられることもあるため、関係性に合わせて選びましょう。
実用的なプレゼント
日常的に使える品物もお礼として選びやすいものです。
ただし、自分が便利だと思う物が相手にとって必要とは限りません。
プレゼントを選ぶときは、「自分が贈りたいもの」より「相手が使いやすいもの」を優先するとよいでしょう。
手紙やメッセージカードを添える
現金やプレゼントだけでなく、短いメッセージを添えるのもおすすめです。
里帰り中は慌ただしく、面と向かって改めて感謝を言う機会が少ないこともあります。
短い文章でも、
「おかげで安心して出産と育児に向き合えました。本当にありがとう」
と書くだけで、感謝が伝わりやすくなります。
里帰りのお礼で使えるメッセージ例文
実母・実父へのメッセージ例
「里帰り中はいろいろ助けてくれて本当にありがとう。おかげで安心して出産と赤ちゃんのお世話ができました。これからも孫ともどもよろしくね。」
普段の家族関係に合わせて、無理に敬語にする必要はありません。
義両親へのメッセージ例
「里帰り中は大変お世話になり、本当にありがとうございました。たくさん助けていただいたおかげで、安心して過ごすことができました。これからもどうぞよろしくお願いいたします。」
義両親へのメッセージは、少し丁寧な表現にすると使いやすいでしょう。
夫婦連名で伝える場合の例
「このたびは長い間お世話になり、本当にありがとうございました。おかげさまで母子ともに安心して過ごすことができました。夫婦ともども心から感謝しています。」
夫婦からのお礼であることが伝わる内容にすると自然です。
里帰りのお礼でよくある質問

そもそも里帰りのお礼は必ず必要?
里帰りのお礼は、必ず現金を渡さなければならないものではありません。
家族によっては「親子なのだから必要ない」という考え方もあります。
一方、食費や生活費の負担を考えて、一定額を渡す家庭もあります。
大切なのは、形式だけにこだわらず、お世話になったことへの感謝を何らかの形で伝えることです。
封筒ではなく普通のポチ袋でもいい?
ごく少額であればポチ袋を使うケースもありますが、数万円程度を包む場合は、のし袋や白無地封筒のほうが自然です。
金額とのバランスを考えて選びましょう。
現金とプレゼントを両方渡してもいい?
もちろん問題ありません。
ただし、高額な現金に高価なプレゼントまで加える必要はありません。
例えば、生活費として現金を渡し、それとは別にお菓子やメッセージカードを添える程度でも十分に感謝は伝わります。
親から出産祝いをもらっていてもお礼は必要?
出産祝いと里帰りのお礼は意味が異なります。
出産祝いは赤ちゃんの誕生に対するお祝い、里帰りのお礼は滞在中にお世話になったことへの感謝です。
ただし、家族間のお金のやり取りについては家庭ごとの考え方があります。
両親の意向も聞きながら決めるとよいでしょう。
地域や家庭によってマナーが違う場合は?
里帰りのお礼には、地域差や家庭ごとの習慣があります。
自分では丁寧だと思った方法でも、相手の家庭では「そこまでしなくていい」と考える場合があります。
特に義実家へお礼をする場合は、夫にも相談して、義実家の習慣を確認しておくと安心です。
里帰り出産ではなく通常の里帰りでも同じ?
長期間実家に滞在して生活費などを負担してもらった場合は、出産を伴わない里帰りでもお礼を考えることがあります。
ただし、短期間の帰省であれば、必ずしも現金を包む必要はありません。
滞在期間や負担してもらった内容に合わせて判断するとよいでしょう。
まとめ|里帰りのお礼は封筒の書き方より感謝が伝わることが大切
里帰りのお礼を現金で渡す場合は、紅白の蝶結びののし袋を使い、表書きを「御礼」とするのが分かりやすい方法です。
名前は本人または夫婦連名とし、中袋がある場合は金額や氏名を記入します。
お札は汚れの少ないものを選び、複数枚ある場合は向きをそろえて入れましょう。
ただし、里帰りのお礼には絶対的なルールがあるわけではありません。
実家では白無地封筒を使ったり、両親が現金を受け取らない場合には、プレゼントや食事で感謝を伝えたりする方法もあります。
大切なのは、マナーを完璧にこなすことではなく、お世話になった相手へ「ありがとう」という気持ちが伝わることです。
家族との関係性や家庭の習慣に合わせて、無理のない形でお礼を準備しましょう。

