海外の靴を購入する際、最も悩まされるのが「サイズ選び」。特にUSサイズ（アメリカサイズ）は、日本のセンチメートル表記とは大きく異なるため、しっかりとした知識がないと「思っていたより小さい」「歩くと痛い」といったトラブルにつながりかねません。また、ブランドや靴の種類によってもサイズ感が異なるため、同じサイズでも履き心地に差が出ることもよくあります。
この記事では、USサイズと日本サイズの違いをはじめ、正しいサイズの測り方や靴選びに役立つポイント、返品を防ぐための工夫などを詳しく解説します。スニーカーやフォーマルシューズ、子供靴など用途別の選び方や、人気ブランドのサイズ感についても触れているので、通販や海外旅行で靴を購入する際の強い味方になるはずです。
「失敗しないUSサイズの靴選び」を目指して、ぜひ参考にしてみてください。
USサイズと日本サイズの違いを理解する
USサイズと日本の靴サイズ（cm表記）では、靴のサイズを決定する基準に大きな違いがあります。日本では足の長さをセンチメートル単位で測定し、そのままサイズとして表記しますが、USサイズは足長に加えて足囲（ワイズ）なども考慮したアルファベットと数値による表現が一般的です。
さらに、性別によってサイズ表記も異なり、たとえば日本サイズ24.5cmは、女性のUSサイズで約7.5、男性では6.5に相当します。ブランドによって微妙な誤差があるため、同じUSサイズでも実際のフィット感が異なることも覚えておきましょう。
正しい靴のサイズを計測する方法
自分に合った靴を選ぶためには、正確なサイズ計測が不可欠です。まず、平らな床の上に立ち、かかとからつま先までの長さ（足長）を測定します。加えて、足の最も幅の広い部分（親指の付け根から小指の付け根あたり）の周囲（足囲）をメジャーで計ります。
特に重要なのは、足が最もむくみやすい夕方に測定すること。足は一日の中で大きさが変わるため、最も大きい時間帯に合わせるのがベストです。また、左右の足のサイズに差がある人も多いため、必ず両足を測定し、大きい方に合わせてサイズを選ぶと失敗が少なくなります。
靴サイズ表を使った適切なサイズ選び
USサイズの靴を選ぶ際は、必ずブランドが公式に発表しているサイズチャートを参考にしましょう。ブランドやモデルによって、同じサイズでもフィット感が異なることが多々あります。
特にスニーカーやブーツ、パンプスなど、デザインや素材によって足へのフィット感に違いが出るため、レビューや口コミ、商品の「サイズ感に関するコメント」も確認することが重要です。可能であれば、サイズが近い2種類を取り寄せて試す「試し履き購入」や、サイズ交換無料のサービスを利用するのもおすすめです。
靴選びに役立つ情報
靴のサイズ表記について知っておくべきこと
USサイズには、数字の他に”B”（標準）や”D”（やや広め）、”E”や”EE”（広め〜かなり広め）といった足幅（ウィズ）を示すアルファベットが付されることがあります。これは、足の横幅に対するフィット感を示しており、見逃されがちなポイントですが、非常に重要です。
同じサイズ表記であっても、ウィズが異なるだけで履き心地が大きく変わります。たとえば足幅が広めの人が標準幅（B）を選んでしまうと、圧迫感で痛みが出る場合があります。逆に細めの足に対して幅広の靴を選ぶと、靴の中で足が滑ってしまい、歩行時の安定性に欠けることも。サイズを選ぶ際は、長さだけでなく幅のサイズもセットで確認する習慣を持ちましょう。
子供の靴選び：USサイズとその計算方法
子供の足は成長が早く、定期的なサイズチェックが欠かせません。USサイズでは月齢や年齢ではなく、足長（センチメートル）に基づいたサイズ換算が基本となります。たとえば、足の長さが13.5cmの子どもは、USキッズサイズでおおよそ6に相当します。
ただし、子供の靴は成長を見越して1〜1.5cm程度のゆとりを持たせるのが一般的です。余裕があることで足の発育を妨げず、長く履けるというメリットもあります。
さらに、子供用の靴にはベルクロやゴム素材など、足にフィットしやすい工夫が施されていることが多いため、サイズだけでなく靴の設計にも注目して選びましょう。また、定期的に靴底の減りや足の当たり具合をチェックし、履き替えのタイミングを見逃さないことも大切です。
返品を避けるための靴選びの注意点
インターネット通販では、実物を試着できない分、サイズ選びに失敗するリスクが高くなります。返品・交換が可能かどうかを事前に確認することはもちろん、交換送料が無料かどうかもチェックしておくと安心です。
特に海外からの取り寄せ商品などは返品のハードルが高いため、レビューや着用感の情報収集が重要になります。サイズ感に迷ったら、同じモデルを購入した人のレビューや口コミを参考にしましょう。
また、初めて利用するブランドの場合は、可能であれば実店舗での試着をしてからネットで注文する「試し履き→購入」の流れをおすすめします。サイズに不安がある場合は、複数サイズを同時に購入し、合わない方を返品する「まとめ買い試着」方式を取り入れると失敗が減ります。
靴サイズの換算と計算方法
USサイズからEU、UKサイズへの換算
US→EUやUKサイズへの換算は、各国の靴業界が独自の基準を採用しているため、一概には言えません。そのため、正確なサイズ換算表を使用することが重要です。
例えば、USメンズ8はEUサイズ41、UKサイズでは7に相当するのが一般的ですが、ブランドや靴のデザインによってはEU40.5やUK6.5になることもあります。
また、USウィメンズサイズ8はEUサイズ38〜39、UKサイズ6程度とされることが多いですが、靴の種類やワイズによって前後することもあります。特にフォーマルシューズやパンプスなどは、足へのフィット感が重要なため、換算表だけでなく、実際の着用感やブランドごとのサイズガイドも併せて確認することが望ましいです。
インチとセンチメートルの違いを理解するための基礎知識
USサイズは、もともとインチ（1インチ＝2.54cm）を基準にしています。たとえば、足長が10インチであれば、約25.4cmとなりますが、靴のサイズは単純な長さだけで決まるわけではありません。靴の内部長（ラスト）の設計や、足囲、素材の伸縮性などにも大きく影響されます。
また、足長は足の実寸ですが、ラストはそれより若干長く作られているため、サイズ表記に多少の余裕が含まれていることも理解しておく必要があります。実測値と靴の仕様を合わせて考えることで、より正確なサイズ選びが可能になります。
メンズ・レディース・キッズの靴サイズ計算方法
USサイズには、性別や年齢によって異なる表記ルールがあります。一般的に、USウィメンズサイズはUSメンズサイズより1.5サイズ大きくなります（例：USメンズ6.5＝USウィメンズ8）。ただし、この差は靴の種類によって微調整が必要な場合もあります。
キッズサイズについては、「トドラー（Toddler）」と「ビッグキッズ（Big Kids）」というカテゴリに分かれており、たとえばトドラーサイズの最終段階（サイズ10〜13）からビッグキッズサイズ（1〜7）へと移行します。
ビッグキッズサイズの5は、USウィメンズサイズの約6.5と同等とされており、大人サイズへの移行タイミングを知っておくと、成長期の靴選びに役立ちます。性別や年齢によって変わるサイズ体系を正しく理解することは、フィット感を重視した靴選びの第一歩です。
靴選びにおける一般的な失敗とその対策
よくある靴のサイズ選びの失敗
「サイズは合っているのに痛い」「つま先が当たる」「かかとが浮く」「履いているうちに足が前に滑ってしまう」など、靴選びの失敗には多くのパターンがあります。こうした問題の多くは、足長（長さ）だけでなく、足幅（ワイズ）や甲の高さ、さらには足の形状が靴の設計と合っていないことが原因です。
また、試し履き時には気づきにくい「素材の硬さ」や「縫い目の位置」が長時間の着用で違和感を生むこともあります。サイズが合っているだけでは不十分であり、靴の構造や素材感にまで目を向けることが、快適な履き心地を得るためには欠かせません。
サイズ表を見て選んでも失敗する理由
多くの人がサイズ表を参考にして靴を選びますが、実際に履いてみると「思っていたサイズ感と違う」と感じることがあります。サイズ表はあくまで基準値であり、足の幅や甲の高さ、土踏まずの位置など、個人差を加味したものではありません。
また、ブランドや製造国によってもサイズの基準が異なるため、同じUS7でもメーカーによって0.5cm以上の違いが生じることもあります。
加えて、靴のデザインや素材（レザー、キャンバス、合成素材など）によっても伸縮性やフィット感が異なるため、表記サイズ通りに選んでも履き心地が変わる場合があります。試着レビューやフィッティングガイドを必ず併用することが失敗を避けるポイントです。
通販での靴選びで気を付けるべきポイント
通販で靴を購入する際は、サイズ表や商品説明だけに頼らず、返品・交換ポリシーの確認を徹底しましょう。特に「サイズ交換無料」や「初回返品OK」といったサービスがあるショップを選ぶと、サイズ違いのリスクを軽減できます。
また、靴が届いたら、タグを外す前に室内で数分歩いてフィット感をチェックするのが鉄則です。足のむくみを考慮して、朝と夕方の両方で試すのも有効です。
さらに、サイズに迷った場合は、近いサイズを2足購入してフィットする方を選び、不要な方を返品する「比較購入方式」を利用すると安心です。レビューで「〇〇の靴より少し大きめ」「幅広め」などと書かれているコメントも見逃さず、選択の判断材料に活用しましょう。
USサイズの靴のブランド比較と選び方
人気のUSブランドとそのサイズ感
Nike、New Balance、Converse、Skechers、Vansといった人気のUSブランドは、USサイズを基準として商品を展開しています。これらのブランドの多くは、日本人の足型にも合いやすい設計になっているモデルが豊富で、特に幅広や甲高タイプの足に対応したラインナップが評価されています。
たとえばNew Balanceは足幅のバリエーションが多く、D（標準）から4E（超幅広）まで選べるため、フィット感にこだわる人におすすめです。
一方でNikeは全体的に細身でフィット感重視の設計が多いため、サイズアップを検討する人も少なくありません。また、同じブランドでもランニング用、バスケットボール用、ライフスタイルモデルなどでサイズ感が大きく異なるため、用途に応じたモデル選びが重要です。
スニーカーからフォーマルシューズまで：ブランド別サイズ感
USブランドのスニーカーは全体的にやや大きめに作られている傾向がありますが、フォーマルシューズは逆にタイトで硬めの作りが多く見られます。
たとえばClarksはクッション性に優れ、ややゆったりとした作りが特徴で、長時間の歩行にも適しています。Timberlandはアウトドア系で幅広設計のものが多く、ブーツやワークシューズとして人気です。
一方、Allen Edmondsのような高級フォーマルブランドは、フィット感が厳密に設計されているため、ウィズ（足幅）選びが特に重要になります。ビジネスや冠婚葬祭で使用する場合には、素材の硬さや足への馴染み具合も考慮して選ぶと快適です。
靴ブランドごとのサイズの違いを理解する
USサイズといっても、ブランドによって実寸や履き心地は大きく異なります。たとえば、Converseのチャックテイラーシリーズはやや大きめで、0.5〜1サイズ小さめを選ぶ人もいます。
一方で、Skechersはクッション性の高いインソールが特徴で、サイズ通りで選んでも圧迫感を感じにくい場合があります。ブランドごとの設計思想や木型（ラスト）の違いがあるため、レビューや着用感の比較が非常に役立ちます。
特に公式サイトのサイズガイドや「この商品は通常より大きめです」などの注意書きを確認することで、失敗を防ぐことができます。さらに、海外レビューサイトや動画レビューも活用し、リアルな使用感を事前に把握しておくと、安心して購入できるでしょう。
まとめ
USサイズの靴選びは、日本サイズとの違いやブランドごとのサイズ感の差を理解することが成功のカギです。足長や足囲の正確な測定を行い、自分の足に合ったサイズを把握することで、ネット購入や海外ブランドの靴選びでの失敗を大きく減らすことができます。
また、USサイズはメンズ・レディース・キッズそれぞれに異なる換算基準があり、ウィズ（足幅）によっても履き心地が大きく変わるため、サイズチャートやレビューの活用が欠かせません。通販で購入する際は、返品・交換ポリシーの確認や試し履きの工夫を取り入れることで、より安心して選ぶことができるでしょう。
ブランドごとの特徴や傾向を把握することで、スニーカーからフォーマルシューズまで幅広く自分にぴったりの靴を見つけることができます。正しい知識と慎重な選び方で、USサイズの靴選びをもっと快適にしていきましょう。
